大人だからこそ楽しめるピアノの「音色」と「表現」|弾けるようになった、その先へ

大人女性がピアノを弾いている姿
40代:ベートーヴェン「告別」を1年近く練習中。

「大人になってからピアノを始めても、ちゃんと弾けるようになるのかな?」

大人のピアノを始める方からは、そんな声を聞くことがあります。

最初は、楽譜の読み方を覚えたり、指を動かす練習をしたり。

少しずつ練習を重ねて、まずは一曲を最後まで弾けるようになる。

それだけでも、大きな達成感がありますよね。

でも、大人のピアノの楽しさは、「最後まで弾けるようになること」だけではありません。

弾ける曲が増えてきたら、今度はその先にある「音色」や「表現」にも目を向けることができます。


同じ曲でも、弾き方で音は変わる

ピアノは、鍵盤を押せば音が出ます。

でも、同じ鍵盤を弾いても、いつも同じような音になるわけではありません。

指をどのように鍵盤に触れるのか。

どのくらいの強さで弾くのか。

手首やひじをどのように使うのか。

そして、どの方向へ力を使うのか。

こうした違いによって、音の印象は変わってきます。

「やさしく弾きたい」

「もう少し深い音にしたい」

「ここは歌うように弾きたい」

そんなふうに、自分が出したい音を考えながら弾いてみる。

すると、同じ楽譜を弾いていても、少しずつ自分らしい演奏になっていきます。


「正しく弾く」から、その先へ

もちろん、楽譜を正しく読むことや、音符・リズムを間違えずに弾くことは大切です。

priere.でも、ただ音を覚えて弾くだけではなく、少しずつ「自分で楽譜を読んで弾く力」を身につけていくことも大切にしています。

でも、楽譜通りに弾けるようになったら、それで終わりではありません。

「ここはどんな音で弾こう?」

「この部分は、どんな雰囲気にしたい?」

「同じメロディでも、もう少し歌うように弾くにはどうしたらいい?」

そんなことを考えるようになると、ピアノはまた違った面白さを見せてくれます。


大人だからこそ楽しめる「表現」

大人になってからピアノを始めると、子どもの頃とは違った楽しみ方があります。

これまで聴いてきた音楽。

好きな曲や、心に残っている曲。

自分が経験してきたこと。

そうしたものを重ねながら、一つの曲を弾いてみる。

同じ曲を弾いていても、弾く人によって音の雰囲気が違うのは、こうしたところにもあるのかもしれません。

もちろん、最初から「表現しなければ」と考える必要はありません。

まずは音符を読むこと。

指を動かすこと。

一つのフレーズを弾けるようになること。

そうやって一つずつ積み重ねていけば大丈夫です。

そして、少しずつ弾けることが増えてきたときに、

「今度は、どんなふうに弾いてみよう?」

と考えてみる。

そこから、大人のピアノはさらに面白くなっていきます。


教室では、グランドピアノだからこそできることも

ご自宅では、電子ピアノでも十分に練習できます。

実際に、priere.でもご家庭では電子ピアノを使って練習している生徒さんがいます。

一方で、レッスンではグランドピアノを弾くことができます。

せっかく教室でグランドピアノを弾けるのだから、鍵盤への触れ方による音の違いも、ぜひ楽しんでほしいと思っています。

「押す」

「たたく」

「はじく」

「指を乗せる」

同じ鍵盤でも、触れ方を少し変えてみる。

すると、音の表情も変わってきます。

そうした違いを実際に耳で聴きながら、

「この曲なら、どんな音で弾きたい?」

と考えてみる。

これは、単に「上手に弾く」ということとは少し違う、ピアノの楽しみ方です。


「自分の音」を楽しめるように

大人のピアノは、誰かと比べる必要はありません。

発表会で難しい曲を弾くことだけが目標でもありません。

もちろん、難しい曲に挑戦することも、一つの楽しみです。

でも、

「この曲が好きだから弾いてみたい」

から始まって、

「もっときれいな音で弾いてみたい」

「この部分をこんな雰囲気にしたい」

と、自分の中で少しずつ楽しみ方が深くなっていく。

そんな時間も、大人になってからピアノを続ける魅力の一つだと思っています。

最初は、ただ「弾けるようになりたい」だったものが、

いつの間にか、

「私は、こんな音で弾きたい」

に変わっていく。

その変化を楽しみながら、一曲をじっくり自分のものにしていく。

priere.では、そんな大人のピアノの時間も大切にしています。